【振袖を着るときに必要な道具って?】振袖着付け小物紹介
振袖をお持ちの方で、成人式に着ていこうという方も多いはず。
しかし、
「前撮りの予約を入れたけど、何が必要かわからない……」
「おばあちゃんに聞いてみたけど、聞いたことのない名前のものばっかりある……」
初めてお振袖を着るお嬢様、
初めてお嬢様にお振袖を着てもらうお母様方の中には、
そんな方も多いのではないでしょうか。
今回は、振袖を着る時に必要になるものと、
それぞれの役割などをご紹介いたします!
振袖を着るのに必要な小物リスト
必要なものは以下の通りです。
・振袖周りに使用するもの
①振袖
②帯
③帯締め
④帯揚げ
⑤重ね衿(伊達衿)
⑥髪飾り
⑦草履
⑧バッグ
・振袖の下に着るもの
⑨長襦袢
⑩半衿
⑪衿芯
・下着類
⑫ワンピース肌着 or 肌襦袢+裾除け
⑬足袋
・着付用小物類
⑭タオル5枚程度
⑮腰紐4本
⑯伊達締め2本
⑰帯枕
⑱前板
⑲後ろ板
⑳コーリンベルト
21.三重仮紐
22.和装ブラジャー
わあ! 多いですよね!
順番に、チェックポイントも併せてご紹介していきます。
・振袖周りに使用するもの
①~⑧は、主にコーディネートの主役として表に出てくるものです。
①振袖
これがなきゃ始まらない! 一番メインになるお着物です。
要チェックポイント!
・サイズは合っているか
もともと着用されていた方と身長が大きく違う場合はもちろんのこと、
身長が同じでも肩幅や腕の長さなどによっても
サイズが違う場合があります。
その方に合わせてお仕立てされた着物の場合は、「S」「M」「L」のような共通のサイズ規格がありません!
・汚れはないか
期間が経つにつれ、当時はなかった汚れが浮いて来たり、広がったりしていることも。
必ず一度広げてチェックを。
②帯
胸の下~お腹周りに巻かれる帯。
振袖で使われるのは従来製造されていた「丸帯」
現在製造されている「袋帯」
の二種類ですが、どちらか一本があれば大丈夫です。
要チェックポイント!
・帯の端が開いていないか
お仕立てする前の帯はこうして口が開いています。
ここがちゃんと縫われて閉じているかをチェックしましょう。
糸が劣化して開いてしまっている場合もあります!
③帯締め
帯の真ん中に巻く飾り紐です。
体の中心に来るので装飾としての意味も大きいですが、
単なる飾りではなく、その名の通り、帯を締めて形を維持する役割があります。
フォーマルな場では、金糸や銀糸を用いた帯締めを使用するのが基本です。
④帯揚げ
帯の上に巻く飾り布です。
こちらもコーディネートで重要な役割を持ちますが、
⑰でご紹介する「帯枕」とその紐を隠すこと、
帯のラインをきれいに見せることなどが主な役割です。
⑤重ね衿(伊達衿)
①振袖と⑨長襦袢の間に入れ、何枚かのきものを重ね着しているように見せる、
「だて」の衿です。
ですがその役割は伊達ではありません。
重ね衿そのものに、「嬉しいことが重なりますように」という意味が込められているのです。
他の着物の着付けには必要ではありませんが、礼装である振袖を着る際には必須です!
⑥髪飾り
表には出るけど、振袖の周りじゃないですよね!
そう思われた方もいらっしゃるかと思います。
実は振袖を着る際には髪飾りが必要なのです。
着物を着る際には貴金属などを避けるマナーがあります。
しかし、フォーマルな場にはアクセサリーが必須。
そこで、代わりの装飾として髪飾りが定着したと言われています。
今はドライフラワーや生花などたくさん種類があります!
⑦草履
最近ではブーツを履いて振袖というスタイルも流行し始めていますが、
きっちり着こなすなら必要なのはお草履。
かかとの高いお草履の方が角が高く、フォーマルな場に向いていると言われています。
要チェックポイント!
・底や鼻緒がぼろぼろになっていないか
サイズの確認はもちろんですが、
草履は劣化しやすいので、
必ず一度履いてみてご確認下さい。
撮影に来られたお嬢様がお母様のお草履を履いて頂くと、
底がぼろぼろ崩れ始めた! というケースも実際にありました。
⑧バッグ
普段使うバッグではなく、和装用の帯地やエナメルなどのバッグが必要です。
え? 着物なのに「バッグ」が必需品なの? という方も多いかと思います。
なぜ必要かは下記の記事でご参照ください。
↓
【成人式必須アイテム】「バッグ」を必ず持つ理由
・振袖の下に着るもの
⑨長襦袢
振袖の下に着る、振袖と同じ形のきもので、振袖のベースとして着用されます。
もともと「襦袢」とは下着の事ですが、
長襦袢の下に必ず⑫の肌着を着用します。
フォーマルな振袖の長襦袢には上等なものが使われている場合が多いため、
肌着を必ず着用するようになっているのです。
要チェックポイント!
・振袖とサイズが合っているか
長襦袢は必ず振袖に合わせて作られたものを使用します。
袖の長さも振袖に合わせて作られているので、
ひとくちに「振袖用の長襦袢」といっても、組み合わせが違っては使えません。
特に、おうちに複数のお振袖と長襦袢がある方は要注意です。
振袖撮影スタジオなどでは、袖の無い長襦袢をお貸ししている場合もありますよ。
・半衿がついているか
⑩でご説明します。
⑩半衿
皮脂やお化粧などで汚れがつきやすい長襦袢本体の衿(地衿)の、汚れを防ぐことが役割です。
そのために付け替えられる衿(=半衿)を長襦袢の上から縫い付け、
必要に応じて半衿を洗い、また使う……というサイクルで使用されます。
汚れを防ぐ役割としては現在も同じ。
装飾の有無に関わらず、
着物を着る際に必要不可欠で、地衿のままでは着用できません。
また、⑪衿芯を使う為にも半衿は必須です。
⑪衿芯
⑨長襦袢と⑩半衿の間に差し込んで使います。
衿芯が入っている事で衿の形をパキッと整えることができます。
・下着類
⑫ワンピース肌着 or 肌襦袢+裾除け
どちらも⑨長襦袢の下に着用する肌着です。
上半身から下半身までをカバーできるワンピースタイプと、
上半身の肌襦袢・下半身の裾除けに別れたタイプとがあります。
どちらか片方があれば大丈夫です。
⑬足袋
お草履を履くために必要な和の靴下です。
晴れの場には「白足袋」が欠かせません。
要チェックポイント!
・サイズが合っているか
サイズは足のサイズだけでなく、
足の甲や足首によっても左右される場合があるので必ず一度試し履きを。
・着付用小物類
⑭タオル5枚程度
「紐が痛くないように使う」とよく言われますが、体系の補正にも用いられます。
着物を着るのに最適な体型は「ずんどう体型」と言われているので、
その形に近づけるために用います。
バスタオルやハンドタオルではなく、
洗面所などで使うフェイスタオルをご用意ください。
⑮腰紐4~5本
名前の通り腰に締めるだけでなく、補正や胸元にも使われることのある幅広の紐です。
お着付けをされる方・体型等により必要数が変わるのでご相談を。
⑯伊達締め2本
幅約10センチの薄い帯状の布です。
長襦袢の衿合わせがズレないように止めておくために使われます。
ゴムベルトのタイプなども見られます。
⑰帯枕
④でもチラッとでてきた帯枕。
帯結びの形を作る土台として、使用します。
着物の種類によって帯枕の形状が変わるので、
こちらも必ずチェックを。
⑱前板
胴の前部分に着用し、帯がよれるのを防ぐ板です。
帯の芯のような形で使用します。
⑲後ろ板
振袖では飾り結びで華やかな形を作るため、
帯の前だけではなく後ろにも板を入れる必要があります。
従来は必要ないとされていた時期もありましたが、
変わり結びの発展した近年、必要な道具として上がるようになりました。
そのため、お持ちでない方も多いです。
⑳コーリンベルト
サスペンダーを一本にしたような形状のベルトです。
着物の前衿と後衿をはさみ、衿元を固定する役割があります。
要チェックポイント!
クリップ部の挟む力がちゃんと強いままか、変形したり劣化していないかを必ず確認しましょう!
特に、5~10年以上経っているコーリンベルトは、クリップ部が弱っていることも多いです!
⑮の腰紐や⑯の伊達締めなどに一度クリップを噛ませ、ぐっぐっと何度か引っ張って、簡単にズレてしまうようでは、衿元を固定する役割を果たせません。
ズレないぐらいの強さが残っていることが必須条件となります。
㉑三重仮紐
「さんじゅうかりひも」。
中央部分が三つに分かれたゴムひもになっている紐で、
振袖の帯結びに必須の道具です。
㉒和装ブラジャー
名前の通り、和装用のブラジャーです。
洋装用のブラジャーはワイヤーが入っているものが多く、
紐や帯を締める位置と接触するため使えません。
ではノンワイヤーやスポーツブラなら……という方もいらっしゃいますが、
和装ブラジャーは体系の補正にも大きく役割を果たします。
⑭でもご説明した通り、着物を着るのに最適な体型は「ずんどう」。
お胸の大きい方は何もしなければ寸胴体型にはならないので
サラシを使って胸を潰すこともあります。
苦しい上に更に苦しい着物を着るのは、慣れないお嬢さまにとって大変なことになります。
逆にお胸の小さい方もそのままでは体の厚みが足りないので
普通の体形の方以上のタオルなどの補正を必要とします。
着心地が良いとは決して言えないので出来れば枚数が少ない方が良いです。
和装ブラジャーは一着で胸周りの補正ができるので着用も楽になるのです。
以上、振袖を着るのに必要なものをご説明しました。
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